政府が脱炭素社会に向けた省エネ対策の進め方を公表
~住宅も省エネ基準適合義務化へ~
国土交通省・環境省・経済産業省の3省が、8月23日に「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方」をとりまとめ公表しました。
2021年4月より中大規模の非住宅建築物が適合義務化となり、小規模建築物は説明義務化が始まりました。
政府は2025年には規模に関係なく、全ての新築住宅に対し省エネ基準適合義務化を目指し、遅くとも2030年までには義務基準をZEHレベル(BEI=0.8)までに引き上げたいとしています。
また、非住宅建築物は今年の4月より中規模建築物が適合義務化となりましたが、小規模建築物も住宅と同じように2025年までには省エネ基準適合義務化を目指す方針となりました。
2017年から適合義務化の始まった大規模建築物に関しては、2024年に適合義務基準をBEI=0.8程度に引き上げ、中規模建築物も2026年には大規模建築物と同様に適合義務基準をBEI=0.8程度まで引き上げることを目指しています。
温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする2050年カーボンニュートラルの実現に向け、太陽光発電設備の導入もを新築の戸建住宅は6割、新築の公共施設などは設置を標準化する方針です。
2030年・2050年に向けた住宅・建築物 取りまとめ
2050年及び2030年に目指すべき住宅・建築物の姿(あり方)
- 2050年:ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、導入が合理的な住宅・建築物において太陽光発電設備等の再生可能エネルギーの導入が一般的となること
- 2030年:新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が導入されていること
省エネ対策等の取組の進め方
- 2025年度に住宅を含めた省エネ基準への適合義務化
- 遅くとも2030年までに省エネ基準をZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能に引き上げ・適合義務化
- 将来における設置義務化も選択肢の一つとしてあらゆる手段を検討し、太陽光発電設備の設置促進の取組を進める
関連資料・関連リンクまとめ
- 省エネ対策等のあり方・進め方に関するロードマップ
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210823001/20210823001-4.pdf- 国土交通省
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210823001/20210823001.html- 経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2021/08/20210823001/20210823001.html- 環境省
https://www.env.go.jp/press/109915.html- 経産省:「カーボンニュートラル」って何ですか?(前編)~いつ、誰が実現するの?
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/carbon_neutral_01.html