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CASBEE-建築の基礎知識!手順と高評価を取得する3つのポイント

CASBEE-建築の
基礎知識!手順と
高評価を取得する
3つのポイント

コラム|CASBEE-建築の基礎知識!手順と高評価を取得する3つのポイント
コラム|CASBEE-建築の基礎知識!手順と高評価を取得する3つのポイント
ビジネスにおいて、企業の環境への取り組みは単なる社会貢献ではなく、競争力と企業価値を左右する重要な事業基盤となっています。

建築・不動産業界においても、環境性能の高い建築物への需要は年々高まり、その価値を客観的に示す指標の重要性が増しています。

そのような中で注目されているのが、「CASBEE-建築(建築環境総合性能評価システム)」です。

CASBEE-建築は、建築物の環境性能を総合的に評価し、分かりやすくランク付けするソフトウェアです。CASBEE-建築の評価は、第三者機関による評価認証を受けることで、建築物の環境性能の客観性と信頼性を高め、不動産価値の向上や企業イメージの強化につながります。

しかし、申請書類の作成や評価項目の理解など、手続きの複雑さや専門性の高さから、最初の一歩を踏み出せずにいる設計事務所も少なくありません。

ここでは、CASBEE-建築の基本的な仕組みから実際の評価取得プロセス、さらには高評価を得るための具体的なポイントまで、実務者の視点で分かりやすく解説します。
CASBEE-建築とは?
CASBEE-建築とは?
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は、日本で開発された建築物の環境性能を評価・格付けするシステムです。2001年4月に国土交通省住宅局の支援のもと、産官学共同プロジェクトとして立ち上げられました。

CASBEEで評価されるのは、省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムです。

CASBEEは様々な目的や対象に合わせて開発された複数の評価ツールで構成されており、「CASBEEファミリー」と呼ばれています。
その中でも「CASBEE-建築」は、従来の「CASBEE-新築」と「CASBEE-新築(簡易版)」を統合したもので、戸建住宅を除く全ての用途の建築物に適用することができます。

CASBEE-建築は、室内の快適さや周辺の景観まで含めて、建築物の環境性能を総合的に評価し、そのレベルを格付けする仕組みになっていて、新築、既存、改修といった建築物のライフサイクルの各段階に対応した評価が可能となっています。

― 「建築物の環境品質(Q)」と「建築物の環境負荷(L)」で評価

― 「建築物の環境品質(Q)」と
  「建築物の環境負荷(L)」で評価

CASBEE-建築では、敷地境界によって定義される仮想境界の内外で生じる2つの側面から、建築物の総合的な環境性能を評価します。CASBEEでは2つの要因を、主要な評価分野Q及びLとして定義し、それぞれ区別して評価します。

建築物の環境品質(Q)は、仮想空間における建物利用者の快適性向上を評価する指標となり、以下の3つの大項目から構成されます。
1. Q1 室内環境:建築物の室内環境の質を評価
  • 音環境(遮音性能、吸音性能など)
  • 温熱環境(断熱性能、日射遮蔽など)
  • 光・視環境(昼光利用、グレア防止など)
  • 空気質環境(換気性能、有害物質対策など)
2. Q2 サービス性能:建物の使いやすさや安全性などを評価する項目
  • 機能性(使いやすさ、バリアフリーなど)
  • 耐用性・信頼性(構造体の耐久性など)
  • 対応性・更新性(設備の更新のしやすさなど)
3. Q3 室外環境(敷地内):敷地内の環境の質を評価する項目
  • 生物環境の保全と創出(緑化など)
  • まちなみ・景観への配慮
  • 地域性・アメニティへの配慮
一方、建築物の環境負荷(L)は、仮想空間の境界を越えて外部環境へ影響を与える負荷の側面を評価する指標です。

環境負荷(L)は実際の評価では、環境負荷低減性(LR)として評価されます。これは「環境負荷の低減が高評価となる」よりも「環境負荷低減性の増大が高評価となる」方が、一つの評価システムとして理解しやすいためです。

LR(環境負荷低減性)は以下の3つの大項目で構成されています。
1. LR1 エネルギー:建物のエネルギー消費に関わる項目
  • 建物外皮の熱負荷抑制(断熱・日射遮蔽など)
  • 自然エネルギーの利用(太陽光発電、風力発電など)
  • 設備システムの高効率化(高効率空調・照明など)
  • 効率的運用(BEMS導入など)
2. LR2 資源・マテリアル:資源の有効利用に関わる項目
  • 水資源保護(節水設備、雨水利用など)
  • 非再生性資源の使用量削減(リサイクル材の使用など)
  • 汚染物質含有材料の使用回避(有害物質を含まない材料選定など)
3. LR3 敷地外環境:建物が敷地外の環境に与える影響を評価する項目
  • 地球温暖化への配慮(CO2排出量の削減など)
  • 地球環境への配慮(オゾン層破壊物質の排出抑制など)
  • 周辺環境への配慮(騒音、排水、風害、光害などの対策)
CASBEEでは、環境品質(Q)の得点と環境負荷低減性(LR)の得点から、環境効率(BEE)を算出します。環境品質が高く、環境負荷が低いほど、環境効率は高くなり、より優れた環境性能を持つ建築物と評価されます。

このように、環境品質と環境負荷をバランス良く評価することで、単なる環境負荷の低減に留まらず、利用者の快適性や建物の質の向上を目指しています。

― BEEの値によって5段階でランク分け

― BEEの値によって
  5段階でランク分け

CASBEE-建築では、建築物の環境性能を5段階で評価します。この評価は「BEE(Building Environmental Efficiency)」という指標に基づいており、値に応じてSからCまでのランクが付けられています。

BEEの数値は、以下の計算式で求められます。
建築物の環境効率(BEE)=環境品質(Q) ÷ 環境負荷(L)
BEEの値が高いほど、環境品質が高く、環境負荷が低いということです。つまり、環境性能に優れた建築物であると評価されます。BEE値によるランクと評価の対応は以下の通りです。
BEE値によるランクと評価の対応
高ランクを取得することは、建物の資産価値向上や企業イメージの向上にも繋がるため、多くの事業者にとって重要な目標となっています。

― CASBEE-建築の対象となる建築物

― CASBEE-建築の対象となる建築物

CASBEE-建築は、以下のように様々な種類の建築物を評価の対象としています。
  • 新築
  • 既存建物
  • 改修された建物 など
以下にCASBEE-建築の対象となる建築物をまとめてみました。
CASBEE-建築の対象となる建築物一覧

引用:CASBEE-建築(新築)開発の背景|一般財団法人 住宅・建築SDGs推進センター
(注)工場における評価範囲について:室内環境の『機能性』評価では、主に事務所等の居住エリアが対象となり、生産エリアは評価対象外です。また、エネルギー評価においても、生産プロセスにおけるエネルギー消費は評価の対象外です。

また、建物の規模についても特に制限はなく、小規模な建物から大規模な複合施設まで、適用することができます。ただし、ソフトウェアや評価項目は、建物の種類や規模によって異なる場合があります。
CASBEE-建築に用いるソフトウェア
CASBEE-建築に用いる
ソフトウェア
CASBEE-建築の評価ソフトには、以下のようなものがあります。
  • CASBEE-建築(新築)
  • CASBEE-建築(既存)
  • CASBEE-建築(改修)
上記のソフトウェアは、評価項目の入力やBEE値の自動計算、評価結果のレポート作成などを効率的に行うために開発されたものです。それぞれのソフトウェアについて詳しく解説していきます。

― CASBEE-建築(新築)

― CASBEE-建築(新築)

CASBEE-建築(新築)は、新築される建築物を対象としたソフトウェアです。設計・施工段階における性能を評価対象とし、建築物の環境性能を総合的に評価します。
環境性能の効率は、以下の考え方で評価されます。
建築物の環境効率(BEE)=建物そのものの環境性能 ÷ 周辺環境への負荷
上記の計算からもわかるように、環境品質を高め、環境負荷をより減らすことで高い評価を得ることが可能です。

具体的には、省エネルギー対策の中でも重要な要素である断熱性能は、使用する断熱材の熱抵抗値(R値)によって大きく左右されます。熱抵抗R(アール)は、材料の厚さ(d)を材料の熱伝導率(λ)で割ることで求められます。なお、単位は「m2K/W」です。

熱抵抗値が高ければ高いほど、断熱性能が高いことを示し、冷暖房負荷の低減に貢献します。 その他、使用する資材の環境負荷、室内環境の快適性、景観への配慮など、多岐にわたる項目を入力することで、BEE値やランクの算出が可能です。

設計者はソフトウェアを活用することで、より性能の高い建築物を目指すことができます。

― CASBEE-建築(既存)

― CASBEE-建築(既存)

『CASBEE-建築(既存)』は、新築後1年以上経過した建築物の現時点における環境性能を評価するためのソフトウェアです。具体的には、過去1年間のエネルギー消費量や、建物の老朽化の程度、室内の空気質などを詳しく調べ、その結果を数値化します。

CASBEE-建築(既存)が特に役立つのは、大規模な改修を検討する場面です。改修計画の内容を入力することで、改修後の環境性能を予測できるだけでなく、改修前後の評価を比較することで、環境負荷の低減や快適性の向上といった改修効果を具体的に把握することが可能です。

既存の建物の省エネ化を進めたい、あるいは環境性能を向上させるための最適な方法を見つけたいといった場合に、『CASBEE-建築(既存)』は非常に有効な手段となります。評価には、過去の改修履歴や光熱費、日々のメンテナンス状況などの情報が必要です。

― CASBEE-建築(改修)

― CASBEE-建築(改修)

CASBEE-建築(改修)は、大規模な改修計画に対して、改修後の建築物の環境性能を予測評価するために用いられるソフトウェアです。改修前の状態も評価できるため、改修による性能の変化を比較検討できます。

比較を容易にするため、評価ソフトウェアは以下の3つの入力欄で構成されています。
  • 改修しない部分
  • 対象部分(改修前)
  • 対象部分(改修後)
このうち、「対象部分(改修後)」と「改修しない部分」は、CASBEE-建築(改修)を利用する上で必須入力項目です。「対象部分(改修前)」については任意入力の項目です。

ソフトに断熱改修、設備の更新、自然エネルギーの導入など、具体的な改修内容を入力することで、改修前後の環境性能の変化を把握できます。改修計画の立案や、環境性能向上効果の検証に役立ちます。
CASBEE-建築の評価手順
CASBEE-建築の評価手順
CASBEE-建築の評価がどのような手順で進められるのかについて解説していきます。それぞれの段階で適切なソフトウェアや情報を用いることが重要です。

― CASBEE評価シートに建築データを入力

― CASBEE評価シートに
  建築データを入力

CASBEEの評価を行うには、評価対象となる建築物の詳細なデータ収集が不可欠です。これには、設計図書、設備仕様書、使用する建材に関する情報などが含まれます。

取得したデータをもとに、CASBEEの評価ソフトウェアに用意された評価シートへと情報を入力していきます。正確な評価は、詳細かつ正確なデータ入力をしなければ実現できません。

CASBEEの評価シートは、大きく「メインシート」と「採点シート」の2つに分かれています。

メインシートでは、評価する建築物の基本情報を入力します。例えば名称、所在地、竣工年、延床面積、階数、そして平均的な居住・利用人数などです。これは、建物の全体像を把握するための基礎データです。

一方、採点シートでは、建築物の用途ごとに細かく設定された評価基準が示されています。

評価者は、収集したデータとこの基準を照らし合わせながら、各項目について該当するレベルを選択したり、数値を入力したりして採点を行う作業が必要となります。用途が複合している場合は、それぞれの用途に応じた採点基準に基づいて評価を進めます。

― 評価結果シートの出力と確認

― 評価結果シートの出力と確認

評価シートへのデータ入力が完了すると、ソフトウェアの計算結果を確認できます。

評価結果シートでは、以下の指標がグラフと数値で表示されます。
  • 建築物の環境品質(Q値)
  • 環境負荷低減性(LR値)
  • Q値とLR値を総合的に評価するBEE値
  • ライフサイクルCO2排出率
出力された評価結果シートを詳細に確認し、当初目標としていた環境性能が達成できているかどうかの検証が必要です。
CASBEEの評価結果シート
目標に達していない項目や、更なる改善の余地が見られる場合は、設計内容や対策の再検討を行います。見直しや対策の変更を行った後には、再度評価シートへの入力と結果の確認を繰り返すことで、より理想的な環境性能へと近づけていきます。

― CASBEE建築評価認証を受ける

― CASBEE建築評価認証を受ける

ソフトウェアで算出された数値に対して、より客観的な評価を得たい場合や、建物の環境性能を対外的にアピールしたい場合には、第三者機関※によるCASBEE建築評価認証を受けることが可能です。

CASBEE建築評価認証は、CASBEE-建築(新築、既存、改修)で評価された建築物について、その評価内容を審査し的確であることを第三者機関が認証する制度です。ソフトウェアで算出された数値に対して、より客観的な評価を得たい場合や、建物の環境性能を対外的にアピールしたい場合には、この認証を受けることが有効です。

CASBEE建築評価認証を受けるには、認証機関に申請を行い、評価結果シートや関連資料を提出して審査を受けます。認証を受け、CASBEEの認証マークを取得することで、建物の環境性能の高さが客観的に証明され信頼性の向上に繋がります。
第三者機関

一般財団法人住宅・建築SDGs推進センターによって正式に認定された認定機関。 CASBEE-建築(新築、既存、改修)、CASBEE-不動産、CASBEE-ウェルネスオフィスなど、 様々な区分の評価認証を行う権限を持つ。

認定を受けている第三者機関の一覧については「 一般財団法人住宅・建築SDGs推進センターのWebサイト 」で確認可能。

― 着工前に手続が必要

― 着工前に手続が必要

一部の自治体では、一定規模以上の建築物に対して、CASBEEによる評価結果の提出を着工前に義務付けている場合があります。これは、建築物の環境性能を早期に把握し、より環境に配慮した建築物の普及を促進するための措置です。

そのため、建築計画の初期段階で、所轄の自治体の条例や指導要綱を確認し、CASBEE評価の実施と結果提出の必要性、提出期限などを把握しておく必要があります。
CASBEE-建築で評価認証を受ける5つのメリット
CASBEE-建築で評価認証を
受ける5つのメリット
CASBEE-建築を導入して、評価認証を受けると、以下のメリットを得られます。
  • 環境性能の可視化による建築物の価値向上
  • 建築物の長寿命化とライフサイクルコストの最適化
  • 省エネ効果によるコスト削減
  • 快適な室内環境の実現
  • 法規制やインセンティブへの対応
CASBEE-建築評価認証による認証マークを取得できれば、対外的なアピール力が高まり、不動産市場における差別化要因となります。そのため、持続可能な社会の実現に貢献したい事業者にとって重要な戦略的選択と言えるでしょう。

ここでは、CASBEE-建築のメリットを5つご紹介します。

― 環境性能の可視化による建築物の価値向上

― 環境性能の可視化による
  建築物の価値向上

CASBEEによる評価認証を受けることで、BEE値(建築物の環境効率)で数値化され、SランクからCランクまでの5段階で評価されます。そのため、単に「環境に配慮している」という抽象的な表現ではなく、「Sランク認証取得」といった客観的な事実として環境性能をアピールできるようになります。

不動産市場において、このような第三者機関による認証は、物件の重要な差別化要因です。

特に環境意識の高い企業がテナントとして入居を検討する際、CASBEEの高評価は物件選びの重要な判断材料となる可能性があります。

また近年、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に配慮した企業に投資するESG投資が世界的に拡大しています。

CASBEE評価認証は、環境配慮の客観的証明となるため、投資家や株主からの評価向上と資金調達の優位性につながります。

企業のCSR活動の一環として評価結果を公表することで社会からの信頼を得られ、環境報告書やサステナビリティレポートへの掲載も効果的なアピール手段です。環境に配慮した建築物を職場として提供することで、環境意識の高い若い世代を含む優秀な人材の獲得・定着にも寄与し、企業の競争力強化につながる可能性があります。

― 建築物の長寿命化とライフサイクルコストの最適化

― 建築物の長寿命化と
  ライフサイクルコストの最適化

CASBEEでは、建物の長く使える性質(長寿命化)と維持費用の削減(ライフサイクルコスト最適化)を重要視しています。

例えば、頑丈な構造材を使うことや、設備を簡単に点検・交換できる設計にすることが高評価につながります。

また、「環境負荷低減性(LR)」の中の「LR2 資源・マテリアル」では、リサイクル材料の使用や長持ちする材料の選択も評価されます。 建物を長く使うことができ、修理や建て替えの頻度が減るため、長い目で見ると費用の節約にもつながります。

CASBEEで高い評価を得るための取り組みが、結果として建物の寿命を延ばし、生涯にわたる費用(ライフサイクルコスト)の最適化を実現します。

― 省エネ効果によるコスト削減

― 省エネ効果によるコスト削減

CASBEEでは、建築物のライフサイクル全体を通じてエネルギー消費を含む環境負荷を評価します。高い評価を得るためには、エネルギー効率の向上に資する以下のような対策が重要となります。
  • 壁や窓の断熱性能を高めて、冷暖房の熱が逃げるのを防ぐ
  • 省エネタイプのエアコンや照明などの設備を導入する
  • 太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用する
上記により、毎月のエネルギー消費量を削減できるため、電気代やガス代などの光熱費を大幅に節約できます。

― 快適な室内環境の実現

― 快適な室内環境の実現

CASBEEの評価では、室内の温度や湿度、空気のきれいさ、自然光の取り入れ方、そして騒音対策といった項目も重要な評価対象です。これらの項目で高い評価を目指すことは、快適で健康的な室内環境の実現に繋がる可能性があります。

例えば、窓の配置や大きさを工夫して自然光を多く取り入れることは、明るく快適な空間になるだけでなく、照明の電気代削減につながる可能性があります。

また、適切な換気システムを導入して空気をきれいに保つことは、建物利用者の健康維持に重要です。快適な室内環境は、オフィスビルで働く人の集中力や生産性の向上、住宅であれば住む人の満足度や健康状態の向上につながります。

CASBEEの評価を通じて実現する快適な室内環境は、建物を利用する全ての人にとって有益であると考えられます。

― 法規制やインセンティブへの対応

― 法規制やインセンティブへの対応

一部の自治体では、CASBEEの評価結果に応じて、容積率の緩和や補助金の交付といったインセンティブを導入している場合があります。高い評価を得た建築物は、建築可能な面積を増やしたり、建設費の一部に対して補助が行われる制度です。

近年は環境問題への関心の高まりとともに、建築物に対する環境規制も徐々に厳しくなってきています。2025年4月以降には、原則として全ての新築建築物について省エネ基準への適合が義務付けられました。
CASBEEによる評価は、省エネルギー性能を含む建築物の総合的な環境性能を評価するものであり、将来的な環境規制への対応に役立つ可能性があります。
CASBEE-建築で高評価を取得する3つのポイント
CASBEE-建築で高評価を
取得する3つのポイント
CASBEE-建築で高い評価を得るためには、環境負荷を低減するだけでなく、建築物の環境品質を高めるための総合的な取り組みが重要です。ここでは、特に高評価に繋がりやすい3つのポイントに焦点を当てて解説します。

― 省エネ設備の導入によるLRスコアの向上

― 省エネ設備の導入による
  LRスコアの向上

CASBEE評価の主要な要素である環境負荷低減性(LR)は、高効率な省エネルギー設備を導入することでスコアの大幅な改善が可能です。具体的には、以下のような対策が考えられます。
環境負荷低減性スコア改善のための対策例
高効率な省エネルギー設備は、導入コストがかかりますが、BEE値を大きく向上させるだけでなく、建物の資産価値を高め、将来的な規制強化にも対応できる強みとなります。

― 緑化計画による敷地内外環境の向上

― 緑化計画による敷地内外環境の向上

敷地内外の緑化は、ヒートアイランド現象の緩和、雨水流出の抑制、生物多様性の保全、そして景観の向上につながります。建物利用者の心理的な快適性向上にもつながるため、建築物の環境品質(Q)と環境負荷低減性(LR)の両面でスコアの向上も期待できます。

敷地内外環境の向上には、以下のような対策が考えられます。
敷地内外環境の向上に向けた対策例
近年では生物多様性への配慮も社会的に重視されており、地域の生態系に貢献する緑化計画は、企業の環境への取り組みとしても高く評価される要素となっています。

また、SDGsの目標達成に向けた取り組みとしても注目されており、CASBEEでの評価向上だけでなく、企業の社会的責任(CSR)活動としても意義があります。

― 室内の温熱・空気・光・音環境の最適化

― 室内の温熱・空気・光・
  音環境の最適化

室内の温熱、空気、光、音といった環境要素の最適化は、建築物の環境品質(Q)のスコア向上に直接つながる重要な取り組みです。

快適で健康的な室内環境は、建物利用者の満足度や健康状態を向上させ、オフィスであれば生産性の向上にも貢献します。温熱・空気・光・音環境の最適化について、具体的な対策を以下にまとめました。
温熱・空気・光・音環境の最適化に向けた対策例
上記の対策は互いに影響し合い、相乗効果を生み出します。例えば、断熱性の向上は温熱環境を改善するだけでなく、結露防止による空気質の向上にもつながります。

総合的なアプローチがCASBEEでは高く評価され、不動産市場においても「健康・快適な建物」として差別化要因になります。
CASBEE-建築のデメリット
CASBEE-建築のデメリット
CASBEE-建築の評価・認証システムは環境性能を可視化する優れた手段ですが、導入にはいくつかのデメリットがあります。

特に初めて認証を受ける事業者や中小規模の組織にとって、導入を検討する際の重要な判断材料となるため、導入の際はデメリットについても総合的に考慮しましょう。

― 申請手続きの複雑さと必要書類作成の負担

― 申請手続きの複雑さと
  必要書類作成の負担

CASBEEの評価認証を受けるためには、多岐にわたる建築に関する詳細なデータや資料の収集が必要です。さらにそれ以外にも、以下のような書類を用意しなければいけません。
  • CASBEE評価認証申請書
  • 委任状
  • 建築評価認証物件掲載承諾書
  • 申請建物の全体概要を示す資料(平面図、立面図、断面図等)
  • 環境設計の配慮事項
  • 評価認証申請チェックリスト
  • 評価シート
また、CASBEE評価認証を受けるには、複数の手続きが必要であり、専門的な知識と綿密な準備が求められます。
CASBEE評価認証を受ける流れ
申請書類の作成は、CASBEE評価員資格者の責任のもとで作成する必要があり、環境性能データの収集と文書化には専門知識が求められます。申請から認証まで約2カ月かかるため、スケジュール管理も重要になります。

そのため、通常の業務と並行してCASBEE認証業務を進めていくことは大きな負担となります。業務の負担を軽減するには、代行サービスや専門コンサルタントへの委託も検討しましょう。

― 評価認定には費用がかかる

― 評価認定には費用がかかる

CASBEE建築評価認証を受ける場合、建物の規模や用途に応じた審査費用が発生します。

費用は建物の延床面積によって段階的に設定されており、一般的に小規模な建物(300㎡程度)の場合でも数十万円から、大規模な建物(10,000㎡以上)になると数百万円になることもあります。

また、費用には評価書の作成や審査だけでなく、場合によっては特別調査や出張費なども申請者負担となるため、当初の想定より予算が膨らむケースも少なくありません。

CASBEE建築評価認証の費用は、中小規模の事業者にとって大きな負担となる可能性があり、認証取得の判断を左右する要因となります。

― 認証の有効期間と更新手続きの課題

― 認証の有効期間と
  更新手続きの課題

CASBEE建築評価認証には一定の有効期間があり、この期間が過ぎると認証は自動的に失効します。認証の効力を維持するためには、期限内に更新手続きを行う必要があります。

更新手続きでは新たに書類を作成し、再度審査を受けなければいけません。

費用面でも継続的な負担が発生し、認証書の再交付だけでも1通につき1万円程度の手数料がかかります。さらに再評価を受ける場合は、同じ認証機関を利用しても通常料金の70%程度の費用が発生する場合があります。

このように、CASBEE認証は取得時だけでなく維持管理においても継続的なコストと労力が必要となるため、長期的な視点での計画が大切です。
上岡祐介建築設計事務所の「CASBEE認証業務」で
高評価の取得を実現
上岡祐介建築設計事務所の
「CASBEE認証業務」で
高評価の取得を実現
CASBEE-建築の評価認証は複雑かつ専門的な業務であり、通常業務と並行してCASBEE認証取得を進めることは大きな負担になりかねません。

上岡祐介建築設計事務所では、CASBEE評価認証取得に関する包括的なサポートサービスを提供しております。当事務所の専門チームは、実施設計図面作成、省エネ計算、申請図面作成に加え、CASBEE認証業務においても豊富な実績を有しています。

CASBEE認証取得をお考えのお客様に向けて、目標ランクの達成に向けた事前検討から、書類作成、審査機関とのやりとり、コンサルティングまで、全面的にサポートします。

無料相談も実施しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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