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CAD図面の外注はどう選ぶ?設計業務の課題について

CAD図面の外注は
どう選ぶ?
設計業務の課題について

コラム|CAD図面の外注はどう選ぶ?設計業務の課題について
「人手が足りず、基本設計以外のCAD作図業務は外注を検討したい」
「実施設計から省エネ計算まで一貫して依頼できるところがない」

このような課題に直面している建築設計事務所は少なくありません。

特に近年は、CAD技術者の人材不足が深刻化しています。建築・設計の知識があり、図面が読めてCADで作図もできるという人材は希少なため、多くの企業が人材確保に苦労しているのが現状です。

このような状況を打開する選択肢の一つがCAD図面作成の外注です。

しかし、外注先を間違えると、品質の低下や納期の遅延といったトラブルが発生し、かえって業務効率を下げるおそれがあります。

本記事では、CAD図面作成の外注を活用して解決できる課題、料金相場の目安、信頼できる業者を選定する際に注目すべきポイントについて詳しく解説します。
実施設計業務
設計者の意図を的確に反映した高品質でスピーディーな実施設計
累計80棟以上の実績
実施設計業務 設計者の意図を
的確に反映した高品質で
スピーディーな実施設計
信頼の実績
CAD図面作成の外注で解決できる業務課題
CAD図面作成の外注で
解決できる業務課題
CADを使った作図を外注することで解決できる課題は以下の3つです。
  • CAD図面作成にかかる業務負荷の軽減
  • プロによる正確な作図でミスやトラブルの防止
  • 複雑な修正要望への迅速な対応
それぞれの課題について、外注によってどのように解決できるのか、詳しく解説します。

― CAD図面作成の業務負荷を軽減

建築設計事務所で業務の大きな負担となっているのが図面作成です。

設計事務所では、基本設計や実施設計に伴う作図が大きな負担となることが少なくありません。本来であれば、図面作成を専門とする担当者を配置したいところですが、実際には他の業務と兼務している場合がほとんどです。

そのため、作成する図面の枚数が多ければ、他の重要な業務への支障をきたしかねません。また、長時間労働にもつながりやすく、従業員のモチベーションの低下や離職につながるリスクもあります。

こうした課題に対して、CAD図面作成の外注は有効です。外部に委託することで、社内の作業量を大幅に減らせるだけでなく、設計デザインの検討や顧客との打ち合わせなど、自社でしか対応できない重要な業務に時間を使えるようになります。

― プロによる正確な作図でミスやトラブルを防ぐ

― プロによる正確な作図で
  ミスやトラブルを防ぐ

CAD図面作成では、要件の読解ミスや寸法の入力ミスが起こることがあります。

特に繁忙期で複数の案件を抱えているとミスが発生しやすくなり、現場でのトラブルや手戻りのリスクが高まります。また、実施設計の際に作成した図面に間違いがあると、実際の工事費用が、設計時の見積もりと大きく異なってしまうことがあります。

業務負担を軽減するために人材を増やしたくても、CADには高度な専門知識やスキルが求められるため、即戦力となる人材の確保は容易ではありません。

厚生労働省によると、令和5年度のCADオペレーターの有効求人倍率は全国で0.83倍となっており、求職者数が求人数を上回っています。しかし、実務経験があり即戦力となる人材は限られており、未経験者を育成するには多くの時間とコストがかかってしまいます。

一方、CAD図面作成を外注することで、建築・設計の知識と実務経験が豊富な担当者が図面作成を行うため、品質の良い図面を即座に作成できます。

― 複雑な修正要望への迅速な対応

設計業務では、仕様変更に伴う図面修正が避けられない場面が多くあります。特に複雑な変更が求められる場合、業務負担が大きくなることが課題です。

社内だけで対応する場合、他の業務との兼ね合いから時間的な制約が生じ、対応が遅れることがあります。また、緊急対応が求められる修正では、図面間の整合性が取れなくなるリスクも高く、プロジェクト全体の進行に影響が出る可能性があります。

CAD図面の作成を外注することで、専門チームが集中して修正作業を行うため、複雑な仕様変更にも迅速かつ正確に対応可能です。また、適切な外注先を選ぶことができれば、図面間の整合性も徹底して検証するため、高品質な成果物を予定通りに納品できます。

そのため、CAD図面の作成を外注することで、修正業務の負担を軽減しながら、プロジェクトの円滑な進行と品質の担保を両立できます。
CAD画面作成の外注にかかる費用
CAD画面作成の外注に
かかる費用
CAD図面制作を外注した場合の費用は、プロジェクトの規模や図面の種類、業者ごとの料金設定によって大きく異なります。

料金相場は、業者に依頼する業務のボリュームによっても大きく変わります。料金の安さだけで選んでしまうと、品質が悪く修正に多くの時間を費やすことにもなりかねないため、実績やサポート体制も含めて慎重な検討が重要です。

― 関連業務の一括依頼でコスト削減も可能

― 関連業務の一括依頼で
  コスト削減も可能

実施設計では詳細な図面が必要となることから、作業量が増加します。そのため、CAD図面作成を外部委託することで、設計業務を効率的に進めることが可能です。

しかし、CAD図面作成の外注を利用する際は、関連する設計業務をまとめて一括で依頼することで、費用を削減できる可能性があります。

設計業務には、省エネ計算、パース作成などが必要になり、これらを個別の業者に依頼する場合、それぞれが単発の発注となるため、1件あたりの単価が高くなります。

一括依頼ができる外注先であれば、複数業務をまとめて依頼することでボリュームディスカウントが適用される可能性があります。また、同じチーム内で業務が完結するため、情報共有がスムーズで修正対応も迅速に行えます。
建築設計に関する業務を効率的に進め、コストを削減するためには、一括依頼も検討しましょう。
CAD図面作成を外注する際の注意点
CAD図面作成を外注する際の注意点
ここからは、CAD外注をする際にどのような点に注意するべきか、解説します。

― 要件を明確にして依頼する

CAD図面作成を外注する際は、要件が不明確で依頼内容が曖昧な場合、期待とは異なる図面が納品されることがあります。

図面作成は、細かな仕様や意図を反映する作業が多く、少しの認識の違いが大きな誤差を生むためです。

たとえば、寸法や素材などの具体的な指示がないと、業者は情報が不足したまま図面を作成することになり、手戻りの原因となります。

そのため、成果物のイメージを外注先とすり合わせておくことで、納品後のトラブルを防ぎ、スムーズにプロジェクトを進められます。

― 初回は少量発注で品質レベルを見極める

― 初回は少量発注で品質レベルを
  見極める

CAD図面作成を初めて外注する際は、成果物の品質や対応力を把握するためにも、小規模の依頼から始めましょう。

初回から大量発注をすると、期待する品質に満たない場合に、すべての図面で修正が必要になります。また、指定した納期に納品されない場合、スケジュールの遅れやコストの増加を招くおそれがあります。

初めての依頼先については以下の点を確認しましょう。
  • 図面の品質が自社の基準を満たしているか
  • 納期は守られているか
  • 修正依頼への対応は迅速か
小規模の発注は料金が割高になる場合もありますが、長い目で信頼できる業者を選定するために必要な投資です。

これらの評価ポイントを満たした業者であれば、安心して本格的な依頼を進められます。このように段階的に発注することで、スムーズな業務の進行が期待できます。

― 作業範囲と追加費用の条件を把握しておく

― 作業範囲と追加費用の条件を
  把握しておく

CAD業務を外注する際には、あらかじめ作業範囲や追加費用の条件確認が必要です。

外注料金には、基本料金内に含まれる作業と追加料金が発生する作業の範囲が分かれている場合が多いです。図面作成・修正の範囲や修正回数の制限を明確に把握していないと、予想以上のコストがかかる可能性があります。

たとえば、図面修正が複数回必要になった場合、契約内容によっては修正ごとに追加費用が請求されることがあります。

仕様変更や追加作業が発生した場合も、基本料金内で対応可能なのか、別途費用が必要なのかを確認しておかないと、最終的なコストが大幅に増えるリスクがあります。

見積もり等に記載がなければ外注先に記載を依頼し、契約前に作業範囲と追加費用の発生条件を取り決めておきましょう。

― 実績や評判を確認する

CAD図面作成を外注する際には、業者の実績や評判を確認し、自社の求める品質基準に合うか慎重に判断をしましょう。

実績や取引先の評判は、業者の経験とスキルを判断する大切な指標です。経験豊富な業者であれば、図面の品質が高いだけでなく、細かい要求にも柔軟に対応できる可能性があります。

Webサイトや会社案内に掲載されている実績、取引先のリストや事例集、顧客レビューなどがあれば、品質や対応力について把握できます。

実績が公開されていない場合は、事前の打ち合わせで担当者に直接質問し、具体的な事例や類似案件への対応経験について質問してみましょう。
CAD図面作成の外注先を選定する
4つの基準
CAD図面作成の外注先を
選定する4つの基準
CAD図面作成を請け負う業者やフリーランスは多いですが、単純に価格だけで選ぶと、品質や納期で問題が生じる可能性があります。

実際に外注をする際、どのような基準で業者を選定すればよいのか解説します。

― 事業規模

CAD図面の外注先を選ぶ際は、事業規模を確認し、信頼性の高い業者を選ぶことが重要です。

たとえば、個人事業主やフリーランスに依頼をする場合、以下のようなリスクが考えられます。
  • 突発的な業務増加への対応が困難
  • 修正依頼への迅速な対応が期待できない
  • 業務が途中で止まる可能性がある
  • 納期遅延のリスクが高い
実際に、マッチングサイトで見つけたフリーランスに依頼したものの、途中で連絡が取れなくなったり、納期に間に合わなかったりするケースが報告されています。仮に、外注先の問題であっても、最終的には自社の信用低下につながってしまいます。

事業規模が大きければ必ずしも安心とは言えませんが、一定規模以上の業者であれば、人員体制や品質管理が整備されている場合が多く、長期的な取引において柔軟で安定したサービスが期待できます。

なお、フリーランスにCAD図面制作を依頼する場合は、大規模な業務を一括で依頼するのではなく、図面の一部に限定するなどのリスク管理が必要です。

― 確実に連絡が取れる仕組みが整っている

― 確実に連絡が取れる仕組みが
  整っている

CAD図面制作の外注先を選ぶ際は、複数の連絡手段を持ち、確実にコミュニケーションが取れる業者を選ぶことが重要です。

プロジェクトの進行中には、予期せぬ問題や緊急の修正が必要になることがあります。連絡手段が限られていると対応が遅れ、プロジェクト全体の進行に悪影響を及ぼすリスクがあります。迅速な解決のためには、複数の連絡手段を持つ業者を選ぶことが重要です。

特にCADを使った業務では、寸法や納まりの指示、修正箇所の説明など、文章だけでは意図を正確に伝えることが難しい部分があります。メールやチャットだけのコミュニケーションでは、行き違いが生じやすく、確認作業に余分な時間がかかります。

そのため、業者には以下のような多様な連絡手段があることが望ましいです。
  • オンラインミーティング(ビデオ会議)
  • 電話
  • チャットツール
  • メール
  • 対面での打ち合わせ
複数の連絡手段を使い分けることで、状況に応じた最適なコミュニケーションが可能となり、業務がスムーズに進められます。

― 繁閑に応じたコントロールができる

― 繁閑に応じたコントロールが
  できる

CAD図面作成の外注先を選ぶ際は、業務量の変動に柔軟に対応できる体制が整っていることを確認しましょう。

建築業界では、繁忙期と閑散期で業務量に大きな差が生じやすく、全ての業務を自社で行うと、繁忙期には人手不足、閑散期には人件費の無駄が発生するリスクがあります。

業務量の増減に応じて発注量をコントロールできれば、必要なタイミングで必要な業務量だけを依頼できるため、リソースやコストの調整が可能です。

たとえば、年度末の繁忙期には外注量を増やして対応し、社内スタッフは他の重要な設計業務に専念できます。反対に、閑散期は外注量を減らすことで、無駄なコストの発生を防げます。

このように、業務量の増減に合わせて外注量を調整できる体制が整った業者を選ぶことで、効率的な運営が可能です。

CAD図面制作の外注先を選ぶ際は、質問や相談に迅速に対応できるサポート体制が整っていることを確認しましょう。

設計業務では、図面作成の過程で建築基準法や消防法などの法的要件への適合性についての確認が必要です。また、確認申請における指摘事項への対応など、法規制に関連する図面修正も必要となります。

法律に精通した業者であれば、法規に基づく要件の確認や指摘事項の訂正に迅速に対応可能です。その結果、確認申請時の指摘事項や再提出のリスクを低減し、業務を効率的に進められます。
実施設計業務
設計者の意図を的確に反映した高品質でスピーディーな実施設計
累計80棟以上の実績
実施設計業務 設計者の意図を
的確に反映した高品質で
スピーディーな実施設計
信頼の実績
ここまで、CAD図面作成を外部委託することで解決できる課題や、料金相場、注意点、選定基準について解説してきました。

では、なぜ当社が多くの企業から選ばれているのか、その理由をご紹介します。

― 戸建て・マンション・店舗など多様な建築物に対応

― 戸建て・マンション・店舗など
  多様な建築物に対応

当社は、多様な建築物の実施設計業務を担当しております。

対応可能な建築物は以下の通りです。
  • 戸建て住宅やマンションなどの一般住宅
  • 共同住宅や店舗
  • 老人福祉施設や学校施設
  • 体育館やホテル
  • 工場や倉庫
    など
これまで、大手から個人まで様々な設計事務所をサポートし、豊富な実績を持っています。

また、デベロッパーからも厚い信頼を得ており、図面一式の作成にも対応可能です。このように豊富な経験と実績を持つ当事務所は、建物の用途や規模に応じて適切に対応することができます。

― 設計事務所だからできる幅広い業務展開

― 設計事務所だからできる幅広い
  業務展開

当社は、設計監理を行う事務所として、以下のような幅広い業務に対応しています。
  • 基本設計
  • 実施設計
  • 省エネ計算
  • 法的手続きの相談
  • 申請図作成(ボリューム検討段階から対応可能)
  • 審査機関との質疑応答
特に申請業務については、審査機関からの指摘事項に対して当社が直接対応することも可能です(東京近郊のみ)。

設計から申請まで一貫して担当できる体制を整えているため、プロジェクト全体を包括的にサポートします。クライアントのニーズに寄り添い、最後まで責任を持って対応いたします。

― 熟練スタッフによる正確で迅速な対応

― 熟練スタッフによる
  正確で迅速な対応

当社には一級・二級建築士の有資格者が多数在籍しており、迅速かつ正確な対応で高品質な図面を作成いたします。

ただ作図するのではなく、現場での納まりや法的要件を考慮した対応が可能です。基本設計段階では見えにくかった納まりの課題が実施設計で発生しても、迅速に対応し、問題を解消する体制を整えています。

具体的には、設計図から設計者の「こう納めたい」という意図を汲み取り、細部にわたるご要望にも柔軟に対応いたします。

実施設計の途中で生じた疑問点や問題点はクライアントと確認しながら進め、一緒に作り上げていく気持ちで設計いたします。

現場を理解し、設計者の意図を的確に反映した図面を提供いたします。

― 多数のCAD形式に対応

当社は、Jw-cad、VectorWorks、DRA-CAD等のCAD形式に対応し、クライアントのニーズに合わせた柔軟な作図サービスを提供しています。

基本設計図をもとに、クライアントが指定するCAD形式で実施設計の詳細な図面を作成しています。データの互換性を気にする必要がなく、他社とのデータ連携もスムーズに行える点が強みです。

使用できるCADの種類が豊富な上岡祐介建築設計事務所は、プロジェクトの円滑な進行をサポートいたします。お急ぎの案件もお気軽にご相談ください。
実施設計業務
設計者の意図を的確に反映した高品質でスピーディーな実施設計
累計80棟以上の実績
実施設計業務 設計者の意図を
的確に反映した高品質で
スピーディーな実施設計
信頼の実績